神戸で割り切り専用といえばこれしかない
缶のコーヒーが二つ、同僚はそれを片手で挟み込み、持ち運んでいる。
あいつは気の利く男だ。
と言うか、義理堅いと言うか。
仕事の休憩時に、特に深い理由も無く、なんとなく缶コーヒーを奢って渡してからと言うもの、奢って、奢られて…の妙な関係が続いている。
いやいや、120円くらい気にしないでくれよ(笑)
なんて言ってはみたが、頑固なあいつはその義理を忘れようとはしなかった。
まあ、限りなくいい奴ではあるんだけど。
今日は俺が奢られる番…の、様だ。
いや、そんな事いちいち几帳面に覚えてるのは、あいつぐらいなのだ。
「ありがとう。」
ある日の仕事終わり、週末休日前だった。
その同僚は俺を飲みに誘った。
一度飲みに行きたいと、同じく思っていた所だっただけに、誘う手間が省けてなんか得した気分だ。
実際飲んでみると、意外に話が合う事に驚いた。
仕事上の関係だけでは、やっぱ深く知り合えるのは難しいんだな。
特に盛り上がったのは、女の話。
同僚は、「割り切り専用の出会いコミュ」なるものを俺に教えてくれた。
その内容は、Hのみの関係の女を簡単に見つけられる…と言う、何とも魅力的な物だった。
いやいや、寡黙なこの同僚が、そんなものに手を染めていたとは(笑)
しかもすでに同僚は体験済みで、今でも3人の女とローテーションでセックスを楽しんでいるのだそうだ。
いやいや、めちゃくちゃいい思いしてるじゃねえか。
教えてもらった俺は、早速そのサイトに登録し、割り切りの相手を探すのだった。
あいつ、まさかこんないい話を聞かせてくれるとは…!
ありがとう、名も知らぬ同僚よ。
次現場が一緒の時は、コーヒーにパンでも付けて、お礼してやらねえとな。
兵庫県神戸市:監督(36)
